この講座は【ゼロからわかるVBA入門】と題し、その名の通り「VBAって何?」「マクロって実はなんのことかわからない」という人に向けて、知識ゼロのプログラミング初心者でも簡単にはじめられるように初歩から丁寧に説明していきます。
1回目となる今回は「そもそもマクロとは何か?、VBAとは何か?」について説明していきます。
マクロとは?
マクロというのは、アプリケーションソフトの一連の操作を登録して自動化する機能のことです。
Excelの作業で例えるなら、
- 表を作成し、
- 表の中のセルにデータを入力したり、
- データの合計を関数で計算し、
- 作成した表からグラフを作成し、
- グラフと表の書式、レイアウトを変更し、
- できあがったシートを印刷する
といった一連の操作を自動で実行することができる機能のことです。
マクロというと「Excelのマクロ」が有名なため誤解されることもありますが、マクロという言葉は決してマイクロソフト社が生み出した言葉ではなく、古くからコンピュータ界で使われている言葉です。つまりどのようなコンピュータソフトでもその一連の操作を自動化できる機能があればそれはマクロと呼ばれています。

WindowsではExcel以外にWordやAccess、OutloodといったOfficeソフトでマクロ機能をもっています。
VBAとは?
それでは本講座のタイトルにもあるVBAについて説明します。
VBAは「Visual Basic for Applications」の略です。Visual Basic(VB)というのはマイクロソフト社が開発したプログラミング言語で、Windows用のソフトウェアを容易に開発できるように設計されています。VBAというのはfor Applicationsとあるとおり、このVBという言語をアプリケーション用にカスタマイズした言語のことです。Excel等のOffice製品のマクロはこのVBAという言語を使って作成します。
つまり、
・マクロというのはアプリケーションの操作を自動化する機能の名称
・VBAというのはマクロを記述するプログラミング言語の名称
です。
VBAがプログラミング未経験者にもおすすめな理由
プログラミング言語と聞くとプログラミング経験のない人には敷居の高そうなものという印象を持たれるでしょうが心配はいりません。
VBAというのは先述したようにアプリケーション用にカスタマイズされた言語ですので、ExcelのVBAであればExcelの操作用にカスタマイズされています。
そのため、「セルをコピーする」「セルに貼り付ける」といったExcel操作はそのまま命令文として使用でき、普段Excelで作業している人であればイメージをつかみやすいです。
ちなみに「セルA1をコピーする」命令文は、
Range("A1").Copy
「セルB1に貼り付ける」は、
Range("B1").PasteSpecial
です。どうですか?

まだVBAを知らない人でも、なんとなくイメージできますね。
また、VBAを書くにはExcelがあれば何も準備する必要はありません。(設定方法は後日説明します)
Excelがあればそれだけでコードを書くことができ、すぐにその結果を実行することができます。このように開発環境を準備するのが簡単なことや、結果をすぐに試すことができるというのもプログラミング初心者におすすめできる理由です。
次回はVBAを使ってできることを具体的なサンプルを使って紹介していきます。
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