プログラミング初心者でも知識ゼロからはじめられるVBA入門講座、1回目の前回はマクロとはなにか、VBAとはなにかについて記事にしました。

今回はVBAを使うとどのようなことができるのかについて、サンプルを用いていくつか事例を紹介します。
動画も作成しましたので、あわせてご覧ください。
Excel基本操作の自動化 ~データ入力から印刷まで~
まずは基本的な使い方としてExcelの操作を自動化する事例を紹介します。
動画はこちら
このサンプルでは、
- 外部CSVデータをExcelに取り込む
- データ一覧をテーブル形式に変換する
- データ一覧からピボットテーブルおよびグラフを作成
- PDFで出力
をすべて自動で実行しています。

もちろん、PDF出力のかわりにプリンタで印刷することもできますよ
CSVというのはComma – Separated – Value (カンマ – セパレイテッド – バリュー)の略で、値をカンマで区切ったテキストデータのことです。
このようにメモ帳で開くことができます。

テキスト形式なのでさまざまなソフトウェア、プラットフォームで互換性をもってデータのやり取りができ、多くの場面で使用されています。
このようなデータを取り込んでExcelの任意の場所に書き込むことができます。
また、表をテーブル形式に変換したり、ピボットテーブルやグラフを作成することができます。

そして、できあがった資料の印刷設定(ヘッダー/フッター、レイアウト調整)をして印刷やPDF出力することができます。
このような一連の作業をすべて自動で実行することができます。
毎月定期的にまとめる資料を作成するといった場面で、作業効率を大幅に改善することができます。

サンプル動画では自動化の動きをみせることを優先したため、実用性は考慮していません。実際には取り込むデータをユーザーが選択できるようにするといったユーザービリティを考慮して作成していくことになります。
Webサイトの情報を取得する
次は少し応用的な使い方です。
ExcelのVBAから、Excel以外のアプリケーションを操作することもできます。
そうすることで、他のアプリケーションから得られたデータをExcelの表にまとめて管理することができます。
このサンプルではInternetExplorerを使ってWebサイトにアクセスして情報を取得しています。
動画はこちら
ここでは、サイトにアクセスしてサイト内検索を実行したり、ブログ記事の画像をダウンロードしたり、記事タイトルや本文をExcelの表に取り込んだりしています。
番外編:Excelを便利にする小技
最後はおまけ的なちょっとした小技を紹介します。
VBAは繰り返し行う一連の作業を自動化するのに向いていますが、ここまで読んだ人のなかには
「自分はそこまでルーチンワークはしてないから、やっぱり使いどころがまだわからないな」
と感じている人もいるかもしれません。
そんな人にもおすすめのサンプルを準備しました。
動画はこちら
セルの移動方向を変更する
Excelで入力作業をしていると入力後のEnterキーを押したあとの移動方向を変えたいときがありますよね。
これを変えるにはファイル→オプション→詳細設定とすすんで設定を変更するのですが、毎回このように設定変更するのはちょっと面倒ですよね。
そんなときこそVBAの出番です。

この「毎回設定を変更する」という作業も繰り返し作業のひとつといえますね。

その設定変更をマクロとして登録してボタンひとつで切り替えられるようにしてしまえばいいのです。
マクロの実行はクイックアクセスツールバーに登録することもできるので、そこに登録したアイコンをクリックするだけでセルの移動方向を変更することができるようになります。

マクロの実行をショートカットキーに割り当てることもできますよ。(動画をご参照ください)
選択したセルの行と列にハイライト表示をする
そしてもうひとつの小技は、選択中のセルの行と列にハイライト表示をさせるものです。


いま選択している行や列が一目でわかって便利ですね。
これもクイックアクセスツールバーやショートカットキーで簡単にハイライト表示のON/OFFを切り替えられるようにしてあります。
まとめ
いかがでしたか?
VBAを使ってどのようなことができるのか、具体的にイメージすることができたのではないでしょうか。
また最後の小技のような事例をみれば、 VBAを覚えることがExcelを使っているほとんどの人にとって価値があるということもわかってもらえたと思います。

今回のサンプルはほんの一例です。VBAでできることはまだまだありますよ。
次回からは実際にVBAを使ってみましょう。
まずはVBAをはじめるための準備から順番に説明していきます。
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