プログラミング初心者向けのVBA入門講座第4回目です。
ここからプログラム作成の実践へと移っていきますが、今回は難しい話はひとまずおいておいて、とにかくVBAでプログラムを作成することを体験しましょう。
新しいプログラミング言語を学ぶ唯一の道は、それでプログラムを書いてみることである
Wikipedia(最終更新2019年3月23日(土)15:09(UCT)
『プログラミング言語C 第2版』(訳書訂正版)「第1章 やさしい入門」
(ISBN; 4320026926)
その前に前回の記事でVBAをはじめるための準備について説明していますので、まだご覧になられていない人は、先にそちらの記事から読んでください。
世界一有名なプログラム “Hello,World!”
今回作成するプログラムは画面上に「Hello,World!」と表示させるプログラムです。
大抵のプログラミング言語の入門書では、このプログラムを作ることを最初の例題としており、ほとんどの場合、新しくプログラミング言語を習得する際に最初に作るのがこのプログラムである。そのため、「世界一有名なプログラム」と呼ばれることもある[要出典]。
現在プログラマーとして活躍している人の多くが、このプログラムを作成するところからスタートしています。
みなさんも今回のプログラムでVBAプログラマーとしてのはじめの一歩を踏み出しましょう。
プログラムの作成
それでは作成してみましょう。
Excelの「開発」タブから「Visual Basic」 をクリック(またはAlt + F11)でVBEを起動させます。
起動させたらメニュー画面の「挿入」から「標準モジュール」を選択してコードウィンドウを表示させてください。(ここまでの手順の詳細は前回記事の「VBEの起動」を参照してください)
コードウィンドウに「Sub Hello」と打ち込んでEnterキーを押してみてください。
すると下の画像のように、「Hello」のうしろに「()」が追加され、一行あけて「End Sub」が自動で入力されたと思います。
VBAのプログラムはこの「Sub 〇〇〇()」ではじまり、「End Sub」で終わります。
(〇〇〇はマクロのタイトルです。今回は Hello というタイトルにしました)
その間の行に命令文を記入していきます。
ここにTabキーを一度押してから「MsgBox “Hello,World!”」と入力してください。
Tabキーを押すことでインデント(字下げ)が設定され、プログラムが読みやすくなります。
以上です。
え?これだけですか?
はい。あとは実際にマクロを実行してみて、表示されるかどうか確認できれば完成です。
マクロを実行してみよう
それではさきほど作成したマクロを実行してみましょう。
Excelの開発タブにある「マクロ」をクリックしてください。
このなかにさきほど作成したマクロのタイトル「Hello」が表示されているので、それを選択して実行ボタンをクリックしてください。
下のように表示されれば成功です。「OK」をクリックすると表示が消えます。
マクロの保存
作成したマクロはExcelのブック内に記録されています。マクロ単体で保存することはできず、Excelのブックを保存することでそこに記録されたマクロも記録されます。
ここでひとつ注意することとして、マクロを含んだブックを保存するときには「.xlsm」という拡張子を指定しなければいけません。
それではさきほど作成したマクロを保存してみましょう。
Excelの「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択し、保存先とファイル名を指定してください。
そしてファイルの種類から「Excel マクロ有効ブック(*.xlsm)」を選択して保存してください。
Excel 2007以降で拡張子がわけられたのも、前回記事で説明したマクロウィルスに対するセキュリティ対策のひとつです。
マクロ有効ブックを開く
マクロを実行するためにはそのマクロを記述したブックを開く必要があります。
さきほど保存したブックを再度開いてみてください。
前回記事で説明したとおり、デフォルトのセキュリティ設定にしている人は警告表示がでていると思います。
ここで「コンテンツの有効化」をクリックしてください。
そして、もう一度マクロを実行してみましょう。
開発タブの「マクロ」から「Hello」マクロを選択して実行し「Hello,World!」が表示されれば無事マクロが有効になっています。
ちなみにここでブックを閉じたのち再度ブックを開くと、今度は警告表示はされずにマクロが有効になっていることが確認できるはずです。
ただし、ファイル名や保存場所を変更した場合は、再び警告が表示されます。
今回の講座は以上です。
これでみなさんも、多くのブログラマと同じように第一歩を踏み出すことができましたね。
次回からはより具体的なVBAの記述方法を用語の解説も交えて紹介していきます。
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