個人用マクロブックとは
個人用マクロブックは「PERSONAL.XLSB」という名称のブックです。
次のような特徴があります。
- マクロの記録を行うことで自動的に作成されます。
- 個人用マクロブックに保存されたマクロはそのExcelのすべてのブックで使用できます。
- 個人用マクロブックに保存されたマクロはマクロのセキュリティ設定に関わらず常に有効になります。
個人用マクロブックの保存場所
個人用マクロブックはExcelの「XLSTART」フォルダのなかに「PERSONAL.XLSB」という名称で保存されます。
Windows10 の場合は次の場所になります。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART\PERSONAL.XLSB

※<ユーザー名>にはWindowsのユーザー名が入ります。

「XLSTART」フォルダはExcelを起動すると自動的に読み込まれるスタートアップフォルダです。
個人用マクロブックの作成
「XLSTART」フォルダ内に「PERSONAL.XLSB」ブックが存在しないときは、マクロの記録でマクロの保存先を「個人用マクロブック」に指定することで、自動的に個人用マクロブック「PERSONAL.XLSB」が作成されます。

すでに「PERSONAL.XLSB」が存在するときにはマクロの記録をしても新たに別の個人用マクロブックが作成されることはありません。すでに存在している個人用マクロブック内に記録されます。
個人用マクロブック内にマクロを作成する手順
ここでは個人用マクロブックが存在しない状態から、個人用マクロブックにマクロを作成する方法を紹介します。
「開発」タブ(または「表示」タブ)の「マクロの記録」をクリックし、マクロの保存先が「個人用マクロブック」になっていることを確認して「OK」をクリックします。

その後すぐに「記録終了」をクリックします。

Alt + F11 でVBEを起動するとエクスプローラウィンドウに「VBAProject(PERSONAL.XLSB)」が作成されていることが確認できます。
「VBAProject(PERSONAL.XLSB)」を展開し「標準モジュール」→「Module1」をダブルクリックするとコードウィンドウに次のようにMacro1()というSubプロシージャが作成されています。

これはさきほどマクロの記録で記録されたものですが、なにも操作をしていないので中身が存在していません。(タイトルとコメントのみ)
このプロシージャは消してしまって構いません。
このコードウィンドウにマクロを書いていきます。
VBEの「上書き保存」で「PERSONAL.XLSBの上書き保存」を実行します。


個人用マクロブックに保存したマクロはそのExcelのすべてのブックから呼び出すことができます。
個人用マクロブックを表示する
個人用マクロブックは普段非表示で開かれています。
表示するには「表示」タブからウィンドウの「再表示」をクリックし、「PERSONAL.XLSB」を選択します。

個人用マクロブックを非表示にする
「PERSONAL.XLSB」ブックが表示されているのを非表示状態にするには、「表示」タブからウィンドウを「表示しない」をクリックすると非表示状態になります。

個人用マクロブックを削除する
使わない個人用マクロブックが常に自動的に起動するのが気になる人は、先述した「XLSTART」フォルダから「PERSONAL.XLSB」を削除、または他のフォルダに移動させることで次回起動時から個人用マクロブックが起動しなくなります。
削除しても再度マクロ記録から個人用マクロブックを作成することができます。
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